こんにちは、うえちかブログです。
今回は比較級について、参考書ではなかなか語られないことをお話したいと思います。
比較には倍数表現というものがあり、AはBより3倍大きいとか、5倍重いとか、2つの物を具体的に比較する表現です。
日本語で考えるとものすごく単純なのにもかかわらず、英語にすると途端にややこしくなるんですよね。
その理由のひとつが「書き換え」です。英語の文法問題でよくあるのが、
次の英文と同じ意味になるように空欄を埋めなさい。ですよね。
今回は比較級の書き換えに関して今まで何も考えずただそういうものだと
思ってやっていたことが実は間違えだった件についてのお話しです。
教科書で教える書き換え
例えばこんな感じです。
This bridge is three times as long as that one.
この橋はあの橋の3倍の長さです。
これと一緒に必ず学校の授業で出てくるのが「同じ意味になるように空欄を埋めなさい」という書き換え問題ですね。
This bridge is ( )( )( )( ) that one.
この問題、皆さんならどう埋めますか?
通常、参考書や教科書に書いてある説明によると、これは比較級を用いて以下の書き換えが可能であると言います。
This bridge is (three) (times) (longer) (than) that one.
ここまでは英語を少し齧ったことがある人であれば当たり前の知識ですよね?
ただ、ちょっと待ってください!
本当にそうでしょうか?
比較級をキッチリ理解している人であれば実は
3 times as long ≠ 3 times longer
ということが分かってしまうのです!
どういう事か説明していきましょう。
ネイティブの原級から比較級に書き換える事に対しての意見
先ずas~as・・・は原級と呼ばれ「・・・と同じくらい~」という意味ですね。
これに倍数を前にくっつけると、
◯◯ times as ~ as ・・・
で、「・・・を◯◯倍したのと同じくらい~です」となります。
例をあげると、
This building is four times as tall as that one.
この建物はあの建物の4倍の高さです。
ここには正直何の問題もありません。
問題は比較級の方なんです!
比較級は、AはBより長いとか、より重いとか、より大きいとか、2つ物を比べたときに、
2つの間に「差」が存在することを表しているのです。
例えば
A is 10 pounds heavier than B.
この箱はあの箱より10ポンド重い。
は、A ー B = 10 pounds
と、この10ポンド差の分だけ A が「より重い」ということ意味します。
つまり A = B + 10 となることが分かります 。
倍数表現も同じように説明できます。
A is three times longer than B.
は、AはBの3倍の長さではなく、AとBの差がBの3倍分ある、
つまりAはBよりもBの3倍分だけ「より長い」という意味なのです。
式で表すと
A - B = 3B
よって、A = 4B となり、AはBの4倍ということになるのです!
(数学が苦手な人ごめんなさい)
そして原級との関係はこうなります。
3 times longer = 4 time as long
実はネイティブの人たちもノンネイティブの質問に対し、いかに上の式が成り立つのかをすごく熱く語ってます!
興味のあるかたは是非とも以下のリンクを読んでみてください。
Your house is twice as large as mine
とは言え、ネイティブさんの中にも
3 times longer = 3 times as long
であると考える人が多くいるのもまた事実なのです。
う~ん、ややこしいですね。
そうなると話し手が一体どちらを意味しているのか混乱してしまいますし、
ネイティブでも解釈に迷うそうです。
だからネイティブの皆さんがこぞって推奨するのが原級を使った倍数表現!
AはBの◯◯倍です。と言いたいときは「◯◯times as ~ as・・・」を使うのが
ネイティブ界では一般的で自然とされていますし、ほぼそれしか使わないのです。
比較級を使ってもちゃんと理解してくれると思いますが、
どうせなら自然な言い方を身に付けた方が絶対に得ですよね。
まとめ
今日のまとめです。
3 times longer ≠ 3 times as long
3 times longer = 4 time as long
ただ、倍数表現をするときは、ネイティブさんが自然で誤解がないと感じる as ~ as ・・・を使うようにしてみてください。
それでは。
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