こんにちは、うえちかブログです。
突然ですが問題です。
次の( )に入るのは that か it のどちらでしょう?
A : How was your trip to Italy?
: イタリア旅行どうでった?
B : ( ) was great?
: 良かったよ!
さぁ、どちらが入るかパッと答えられるでしょうか?
正解は…
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( It ) was great! です。
That も it も代名詞でどちらも「それ」と訳されますね。
日本語的には同じ意味だしどっちを入れても「それは良かった!」となりそうですが、
実はこの二つはしっかりと使い分けされているんです。
ThatとItの意味の違い
It : 前の文章に出てきた「特定の単語」を指す
that : 前の文章全体を指すときに使われる
先ほどの例文では it = the trip to Italy になります。
もしここで That was great! って言ったら、
「旅行どうだった?」って質問が素晴らしい!ってことになってしまいます。
これだとなんか意味わからないですよね?
それではいくつか例文を見ていきましょう。
It の例
A : My phone is broken!
: 携帯が壊れちゃったよ。
B : That‘s sad.
: それは気の毒に/かわいそうに。
この That は A さんの言った文章全体を指していて、「携帯が壊れてしまったこと」が悲しいね、気の毒だねと応答しています。
これがもし It‘s sad と言ってしまうと「携帯電話は悲しんでますね」と携帯側の気持ちを代弁することになってしまいます。
A : How was the movie?
: 映画どうだった?
B : It was terrible.
: ひどかったよ。
It はもちろんthe movieです。
では、次を見てみましょう。
Thatの例
A : I finally bought a bicycle.
Now I don’t have to take packed trains every morning to go to school any more.
: ついに自転車を買ったんだ。
これでもう満員電車を使わないで学校に行けるよ。
B : That‘s nice.
: それは良かったね。
この場合、もし it を主語にしていれば、
B : It‘s nice.
: 良い自転車だね。
と実際に自転車を見た感想になります。
どちらも意味はちゃんと通るので it と that の選択は伝えたい意味によります。
※ここで一つ注意ですが、
itは既に話題に上がった特定の物を指すので、
例えば、ピザ🍕か何かを食べてるときに誰も味の感想を聞いてないのにも関わらず
いきなり「It’s good!」と言ってしまうと不自然に聞こえてしまいます。
こういう時は、
This is good!
コレ美味しいね!
と言うのが自然です。
また、複数形の単語や人が話題の中心になっている時は 当然ながら it は使えません。
A : Where are my glasses?
: メガネどこだろう?
B : They are on the table.
: テーブルの上だよ。
A : How’s your mom doing?
: お母さん元気?
B : She’s doing well.
: 元気だよ。
それから、That は必ず文全体を表すだけではなく、物理的に離れた物を直接指すときにも使われています。
A : What’s that? (Bさんが持っている物を見て)
: それなに?
B : Oh this? It’s a drone.
: あ、コレ? これはドローンだよ。
ここで、それなに?を What is it? で代用できるでしょうか?
答はNOです。
始めに誰かが言った発言の一部に対して通常 it が発動します。
例えば以下みたいに。
A : Guess what I have in my hand.
: 手にもってる物な~んだ(当ててみて)
B : I don’t know. What is it?
: わかんない。(その手にもってる物は)何ですか?
it の特徴として、既に話題に出てきた特定の単語以外にも、抽象的な状況も示すことができます。
例えば友達がいつもの様子と違う時に、その状況を it で表せば、
「What is it?」といきなり尋ねることができます。
これは、「どうかしたのですか?」という意味合いで使われます。
What’s wrong?
What’s the matter?
と同様の使われ方です。
この場合の「What is it?」は、相手が何か心配事や悩みごとを抱えていることを示唆し、
その原因や内容について尋ねるものです。
(悲しそうな表情をしている友人に対して)
A : What is it? Did something happen?
: どうしたの?何かあったんですか?
B : Yeah, I just received some bad news.
: はい、さっき悪い知らせを受けました。
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That’s it
次は that と it が一遍に出てくる That’s it の解釈です。
A : What are you doing?
: 何してるの?
B : Well, I’m looking for something.
: ん~ちょっと探し物してるんだよね。
A : Is this what you looking for?
: 探してる物ってコレ?
B : Yeah! That’s it! That’s what I was looking for? Thanks!
: そう!それ!それ探してたんだ。ありがとう!
この that は文全体のことではなく、Aさんが見つけてくれた実物を直接指し、
そして it は文中の特定の言葉 what you are looking for を示しています。
最後に that と it どっちでも大丈夫な例文を上げてみます。
A : Whose racket is this.
: このラケット誰の?
B : It’s/That’s mine.
: それは私のです。
この例文の場合 it は 前文の this 指し、that は文全体ではなくそこにあるラケットを指し
「それ」と言ってるので、どちらを使っても同じ意味になります。
まとめ
It と that の違いのまとめです。
It : 前の文章に出てきた「特定の単語」を指します。
: 抽象的な状況を表す
that : 前の文章全体を指すときに使われる
: 物理的に距離の遠い物を直接指す
それでは。
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