英語の歌で一番有名な歌と言えばABCの歌ですよね。
ただひたすらアルファベットをA~Zまで言うだけというとても単純な歌です。
ただ皆さんご存知でしょうか、、、、。
今、このABCの歌が新時代に突入し、あれ?ABCの歌変わった?って思ったことないですか?
そう、新旧2つのABCの歌が存在してしまっているのです。
今回はそんな「新旧ABCの歌対決」をしてみたいと思います。
新ABCの歌 vs 旧ABCの歌
ABCの歌の新旧?
昔のABCの歌、皆さん覚えてますでしょうか?
そもそも昔と今のってどゆこと?
10~20代の人たちには「ひと昔前はこうだった。」とかはまったく分からないかもしれませんが、
お子さんをお持ちの方だったら、学校から帰ってきた子供が
エー、ビー、シー、ディー、イー、エフ、ジー ♪
エイチ、アーイ、ジェー、ケー、エレメノピー ♪
なんて歌っているのを聴いて、「ん?えれめのぴー?」と不思議に思った人もおられるはず。
今回はその謎を順を追って説明しましょう。
先ず、ここで言うABCの歌とは子供が文字を覚えるために
アルファベット26文字A ~ Zまでを「キラキラ星」のメロディーに乗せて歌っているものです。
(実際にはZの後にはまだ歌詞は続きますが、歌詞のバージョンはいろいろあるらしく、ここでは勝手に主流と思われるものを紹介したいと思います。)
歌詞は以下です。
A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y and Z
Now I know my ABC’s.
Next time, won’t you sing with me?
では、昔と今のABCの歌って一体、、、、?
実は、歌詞もメロディーもまったく同じなのです。
違いはたった一つ。
それは、歌詞をどこで区切るか?です!!
では違いを分かりやすくするために新旧バージョンと並べて比べてみましょう。
↓
↓
旧バージョン
ABCDEFG,
HIJKLMN,
OPQRSTU,
V W XYZ.
Now I know my ABC’s.
Next time, won’t you sing with me?
今バージョン
ABCDEFG,
HIJKLMNOP,
QRS TUV,
WX Y and Z.
Now I know my ABC’s.
Next time, won’t you sing with me?
違いが分かりますでしょうか?
それぞれの歌詞の二行目に注目です。
旧バージョンはHIJKLMNで切れているのに対して、
今バージョンはHIJKLMNOPまで続いていますよね。ここがあの「えれめのぴー」の所です。
それを皮切りに後に続く歌詞も切れるところが変わってきます。 では、一体それはなぜでしょう?
なぜ2つのヴァージョンができてしまったのか
そもそもアメリカでは昔からここで言う今バージョンしかありません。
だから今バージョンが正しいのです!
なぜか日本で歌われ始めた時に区切るところが変わってしまったのです。
その理由はおそらく日本語の発音とリズムに大きく関係していると思います。
日本語でABCを歌うと
エービーシーディーイーエフジー、
エイチアーイジェーケーエールエームエーヌ。
オーピーキューアールエスティーユー、
ブイ ダブリュー エックスワーイズィー。
と、ちょうど尺的に7つずつアルファベットを歌うとキリが良くて歌いやすかったのではないかなぁと思います。
(最後のVからは字足らずなのでちょっと間を空けてリズムを調節しています。)
そして今バージョン、つまり正式な英語バージョン
2行目がキッツキツに詰め込まれているせいで見た目はすっごくアンバランスに見えますが、
なぜにこんな区切り方をしているのかと言うと、
馴染みのない方たちには不自然な感じに思えるかもしれませんが、
英語で歌うとこれがまた自然なのなんの。
その理由は発音もそうですが、それよりも韻を踏むことに大きく関係しています。
英語の曲はどれもほぼ100%と言っていいほど歌詞の語尾を似た音で終わらせる韻を踏むという事をします。
そうすることで、歌にリズムを生み出しているんですね。
ラップはアメリカで生まれましたが、それが良い代表例です。
英語の歌詞は、内容よりもリズムに乗ることを大切にする傾向が強いようですね。
それはpopミュージックや他のジャンルの音楽でも同じです。
だからカッコいい曲、良い曲だなぁって思ってたのに、
歌詞はチョー適当だったり、中身うっすうすじゃん!って歌は山ほどあります。
(もちろんいい歌詞もたくさんありますので誤解のないように)
そしてこのABCの歌も全然例外ではなく、ちょうど韻が踏まれているところで区切られているというわけなんです。
それでは実際に検証してみましょう。
↓
↓
文末の赤い文字に注目してください
ABCDEFG (エービーシーディーイーエフジー)
HIJKLMNOP (エイチアーイジェーケーエレメノピー)
QRS (キューアールエス) 、 TUV (ティーユーヴィー)
WX (ダブユーエックス)、 Y and Z (ワイエンズィー)
Now I know my <ins>ABC’s.
Next time, won’t you sing with me?
どうでしょうか。
どことどこで韻を踏んでいるかわかりましたか?
QRSとWX、TUVとYand Zで韻を交互に織り交ぜているところは何とも秀逸ですね!
仲間たち親たちファン達に今日も
感謝して進む荒れたオフロード
なみですね!Zeebさん流石っす。
ABC歌の元歌であるキラキラ星ももちろん韻を踏んでいるので興味のある方は歌詞を見てどんな感じで韻を踏んでるか探してみてください。
まれにドレミの歌みたいに韻を踏まない変わった歌もあります。
この歌は英語と日本語を比較し、可哀想な「ラ」について考察していますので是非読んでみてください。
まとめ
今回はABCの歌は日本語と英語の「発音、リズムの違い」、
そして「韻を気にするかどうか」といういくつかの理由で2つのバージョンが存在しているという事を書いてみました。
英語教育も進み、今ではインターナショナルスクールなどで普通にバッリバリのバイリンガルに育っている人たちも増えてきましたね。
いつの日かそう遠くない未来に完全に本場英語バージョンのみが歌われる日が来るかもです。
それでは。
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